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・・・これが可能であれば、軸流ファンとダクテッドファンは理学的に同じメカニズムから発展したものと言えます。 その数式、方程式は発見された事になります。 (今の特許法では自然法則の数式は導いても発明にはならず、発見という事になります。) つまり、ダクテッドファンの性能指標やノウハウから問題を改善した最新の軸流ファンをその発見から開発する事ができる と思いますので、 パワーアップや省電力、小型化などへ応用の期待が拡がると思います。 軸流ファン効率はη=PQ/L である事が公知となっています。 (Pはファン流速における動圧、Qは流量、Lは入力パワー。因みにPQはPS・Vで静止推力と流速の積で風力パワーを意味する。) η=PQ/L において、ηはパワーの比率(無次元数)なので分子はパワー次元で、必要最小限のパワーLi(効率100%)である事が解ります。 流量Q=SV 動圧P=ρV^2/2、パワーL=P の時は PQ/L=Li/L=Pi/P=(ρV^2/2)*Q/P=ρQV^2/(2P)=必要最小限パワー(※1理想的な風力パワー)/実際に消費されるパワー Piの形が目的の静止推力を表すパワーとの関係になるように、Vを消去すると Pi/P=ρQV^2/(2P)=(ρQ^3)*V^2/(2P)*Q^2 =ρQ^3/(2P)*S^2 ∴Pi=(ρQ^3/2)*S^2 Sが常に一定のダクテッドファン流量Qと静止推力Tの関係(※2)T=ρQ^2/2S よりQ^6=(2ST/ρ)^3 を代入してQを消去すると Pi^2=(ρQ^3/2*S^2)^2=(Q^6)*(ρ/2*S^2)^2 =(2ST/ρ)^3*(ρ/2*S^2)^2=2*T^3/ρS Pi^2=2*T^3/ρS の式は変形すると、T^3=0.5ρS*Pi^2 となります。 これが、効率100%の時の軸流ファンの方程式です。インテークリップ無しの汎用ダクテッドファンと同じ方程式ですね! この方程式は仮想仕事(推力馬力)からも求まりますが、確証を得るために実験を行った結果もお知らせしておきます。 ※加速時間の影響が無い(加速時間≒∞)インペラを入力から遠ざけた実験モデルの結果 図中のηdはPi=1.0より、ηd=1.0(∵ηdP=Pi)です。 軸流ファンの定義と、η=PQ/Lの関係からこのような結果が得られますが、軸流ファンは推力ファンとしては推力が低く頼りないです。 しかしながら理想的な効率(ηd≒1.0)の結果からは式の中の文字を代表するような”センシング機器”が生まれる可能性はあると思います。 (※1)の説明👇 公式とされている、理想的な風力パワーPiは Ei/t=(1/2)*ρQ*V^2=0.5*ρSV*V^2=0.5*ρSV^3 (※2)の説明👇 ※軸流ファンの定義(ポジション)について インペラ前の加速と力積計算では、加速時間無限大(t=∞)の条件になると推力が発生しないという原理的な矛盾が起きます。 軸流ファンが不定なポジションなので定義を必要とする事を説明します このように軸流ファンの静止推力が増速作用ではないという事が解ります。 一方で入口に近いところにファンがあると流量が増大し静止推力が更に大きくなります。 増速作用を伴って重畳するからと考えられるのですが、インテークリップ効果という特殊な言い方もあります。 入口(前方)のポジションに推力性能のポイントがあるのです。後方にファンがあると物理的に流量が増大しません。 (総評)・・・小型軸流ファンは、安く大量に生産して供給する価格競争で利益を上げています。 機能性能の探究問題は利益追求になるか不明なので未熟なものがある、これからの新技術だと私は考えています。 専門的有識者の中にも流体が推力を生み出す原理(モーメンタムとメカニズム)について異論を唱える場合があります。 理学的な一次元で100%の効率という理想的条件のみに傾倒し、物理工学的な実在的三次元での議論を怠っている場合です。 運動量変化と力積計算においては、定常的な連続の式において一秒あたりのエネルギー(J/s)をパワー(W)と定義できますが 連続ではない条件では、力積が一秒あたりで常に計算できるか、定常かどうかが問題となりますので、 定常ではない条件で流体が何秒間加速されたか不定な場合は、力積計算が間違えた結果とならないかを慎重に検証すべきです。 💡面積Sの風力パワーが無限大の壁全体に流速Vの流体(密度:ρ)が当たっている壁にかかる力fwは、運動量の法則から力積を考えると、 パワーが100%の効率で力に変化している時に fw=ρSV²・・・無限大の壁面に衝突する噴流(jet)の力の式。 ですが、力を受ける壁の面積をAで限定(制限)すると、動圧と面積から求まる定常的静止推力は、0.5ρSV² となり、低下します。 (主観的ですが)実際の空気で考えると、力を受ける面積が小さくなるのですから当然ですね。 f=ρSV² をEDFや軸流ファンの静止推力と力積計算される方がおられますが、EDFや軸流ファンの静止推力が 風力エネルギーの由来として、後方噴射(噴流)でエネルギーに大きな損失があるので f<ρSV² になる事は容易に推察されます。専門書にある噴流問題を考察しても矛盾に気づく事ができますが、 質量流量を定常的な固体のように扱う前提と計算には注意すべきテーマがあります。 💡💡力積を過渡的な力と考えてみる。 力積は英語でimpulseと訳されます。impulsive forceとは撃力の事ですが、力積と撃力(過渡的瞬間の力)は同じ意味になるかも知れません。 壁面に衝突する噴流(jet)と力の問題を考えてみましょう。 壁の面積をSで限定(制限)し、仮の理学的な ”理想空気では面積Aの範囲で全て減速する” とした場合には、 無限大の壁面に衝突する場合と同じ結果になります。即ち、条件が違っても同じ結果のρSV²となります。 実際の空気でイメージすると壁の面積が全く違うのでそのようにならない事は既に説明しましたが、インパルス応答的力積では 瞬時・撃力的な ρSV² になり、固体のような結果ですがそれは時間の経過と共に流体の定常値になると考えられます。 即ち、力積計算は定常的な結果を導くとは限らない訳です、質量流量を固体と同じ扱いで計算する事になるので充分に注意すべきでしょう。 💡・・・(工事中)力積を使って、質量流量ρSVが速度Vから0まで減速して毎秒に、無限大の壁に与える力は理論的に損失が無ければρSV²(=F)です。 この力Fについて、独立した筒の任意のファンで流体に同様のエネルギーを与えた時に筒がどのような静止推力fを発生するかを考えてみます。 面積Sの筒からは毎秒のエネルギー(パワー)を廃棄しているので、静止推力fの由来は損失を含み、ρSV²よりも小さくなります。 つまり、F>fとなりそうです。 もしも、F=fとなるならば、筒から毎秒の廃棄エネルギーを全て回収できる物理的工作があり、例えば静圧回復(※)ができる衝立などを用いて 動圧排気、噴流が無い状態ではないだろうか。そしてその衝立を無くした筒(ファンユニット)の静止推力fは F>fとなる事は明らかです。 (実際の流体にはステップ入力に対する多様な周波数応答性があるが、理想流体にはないのか?∵質量流量の単位時間は一定) |
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